活動報告

昭和の日をお祝いする集い

令和3年「昭和の日をお祝いする集い」

4月29日午後、東京都内の星陵会館にて、「昭和の日をお祝いする集い」が開催された。

コロナ禍に伴う緊急事態宣言発出のため昨年の集いは中止されたため、令和の御代になって初めての「集い」である。ただ、東京都が蔓延防止等重点措置の適用地域に指定されているため、参加者を実行委員などに限定し、消毒や検温など万全の感染症対策を取った上での開催となった。その代わり、ユーチューブを通じてのライブ中継が行われた。

司会は戦後問題ジャーナリストの佐波優子氏。

第一部は奉祝式典。最初の国歌斉唱は感染拡大予防の観点から発声を自粛。浮田敏人実行委員による宣言朗読に続き、実行委員会代表の大原康男氏(國學院大学名誉教授)による主催者挨拶。その後、自由民主党組織運動本部の谷公一衆議院議員と明治の日を実現する議員連盟事務局長の山田宏参議院議員による来賓挨拶。山谷えり子参議院議員からの祝電が披露された後、渡邉誠道氏(緑村流緑村吟詠会会長)が「秋なかば国のつとめを東宮にゆづりてからだやすめけるかな」「国民に外つ国人も加はりて見舞を寄せてくれたるうれし」の御製二首を朗詠。最後に、高澤一基実行委員(板橋区議会議員)の先導で聖寿万歳が行われたものの、感染拡大予防の観点から先導者以外は発声を自粛。司会の佐波氏から「今年はコロナ禍のため已むを得ないが、来年以降は国歌斉唱と聖寿万歳を来場者と共に発声したい」という趣旨の発言があったけれども、その通りである。

第二部は記念講演。まず、事前に収録された二本の動画を視聴。一本目は、昭和天皇の最晩年に侍従を務めた中村賢二郎氏(杉野学園理事長)のインタビュー。動植物に対する思し召しの深さや二・二六事件に関する複雑な思いなど、身近に御仕えていたゆえに見聞きしたエピソードを物静かに語られた。二本目は、都下立川市の昭和天皇記念館を佐波氏が訪ねた折のもの。元宮内庁書陵部編修課長で『昭和天皇実録』編纂にも携わった梶田明宏氏(同館副館長)が収蔵品について解説。続いて、文藝批評家の新保祐司氏が「明治七十年代としての昭和十年代」と題して講演。「海ゆかば」「海道東征」など昭和十年代に活躍した作曲家・信時潔が明治二十年代生まれであることを指摘し、日本人は明治維新から七十年を経て西洋文化を取り入れて成熟させるたと指摘する。

最後に、事務局長の相澤宏明氏が「昭和の日」の制定過程を振り返り、次は「明治の日」を実現せねばならぬと聴衆を鼓舞し、本年の集いは無事に終了した。〔五十嵐千秋〕

当日の模様は下記より視聴できます。

各地における「昭和の日」奉祝行事主催団体

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